★ 船で行く南紀への道

 なんだカンダで出航の時間(19:50)になる、甲板に出て景色をグルリト眺めてみる。既に夜もどっぷりとふけており湾岸の夜景がとっても綺麗。これが竹芝からの出航ならばレインボーブリッジをくぐったりして、なんともロマンチックなのだが、フェリー埠頭からだと葛西臨海公園の観覧車くらいしか見えない。しかも出航してから進行方向右手がわは真っ暗な丘しか見えなくて、ぜーんぜん寂しい感じになってしまう。ドンドン埠頭の明かりが遠ざかり真っ暗な東京湾へ突き進んでいく感じ。東京湾内であれば、夜景が広がっていると皆さん思っているかもしれないが実はそんなことないんですよ。

 後で確認したのだが、丘に見えたのが「中央防波堤内側埋立地」でした。つまり東京中のごみが埋められている場所ってこと。あんなに高く積み上げられているんだね〜 しらなかったヨ)昔の船乗りさんはみんなこんな感じだったんだろうケド、それにしてもこのまま真っ暗な海に沈むことを考えたらマジで怖いと思った。タイタニックに乗った人はさぞかし恐ろしかっただろう、なんて思いにもふけってしまった私でした。

 さてさて船内の様子は上記ホームページで見てもらえればいいと思うので割愛。その日は風呂に入ってさっさと寝ることにしましたが、それにしても2等客船はエンジン音がうるさい。一番船尾寄りにあるんだからしょうがないけど、横になっていても相当脳みそに響いてくる。それにしても他の皆さんはぐっすりと寝ている感じだが、2等に乗る人ってのはみんな訳ありそうな感じがするのは気のせいであろうか? ちょっと貧相な老夫婦とか、自転車全国旅行中みたいなスキンヘッドマッチョオッちゃん、4歳くらいの娘と二人きりのドカタ風若パパ、バックひとつで渋谷あたりにいそうなライオン丸兄ちゃん・・・まー様々ですな。

 さて、夜も明けて朝飯の時間だ。うるさかった割にはぐっすり眠れたので、朝飯も美味しく食べることができた。8:00には那智勝浦港(和歌山県)に到着なのでそこで下船する人たちがロビーに集まってきている。さて、私であるが本来であれば高知まで行こうかなと思ってはいたのだが(チケットも高知まで買ってある)、南紀を走ってみたいという気持ちもあり、ケチケチしないで途中下船することにした。受付で途中下船の旨を伝えるとアッサリOKの返事。ただし「下船券はちゃんと渡してくださいね」という注意をうける。

 船の場合「乗船券」を乗るときに渡し、降りるときは「下船券」を渡さないといけないらしい。多分、「夜中に甲板から転落して行方不明」なんて事があるんだろうなキット。だから乗った人数と、降りた人数をしっかりと管理しなければならないのでしょう。甲板に出てみると、雲ひとつ無く真っ青なお空と、太陽の光をきらきら反射する海がお出迎え。ん〜「まさに船旅の醍醐味」的な風景だ。しぶきを上げて突き走る船がやけにタクマシク見えたりする。

 もうすぐ港なので南紀の陸がすぐそこに見える。山がちな地形なので、海岸ギリギリまで山が迫っており、線路と国道がその山と海岸の狭い狭間にへばりつくように走っている。よーくみると、丁度電車が進行方向を船と同じに走行していた。なんかいい感じ。

<左>
朝日がまぶしい朝。陽光を照り返す海面が、
ムッチャ綺麗。あぁ・・心の洗濯



<右>
紀伊半島が近づいてきたところ。陸との間に
小さい船が結構いた。

 さーて入港である。こんだけドデカイ船なので接岸するときに多少なりともショックがくるのかと思いきや、いたって無振動。甲板から手すりに乗り出して接岸点を見ていたのであるが、ほんとに「スッ」って感じで岸壁のゴムにくっついた。見事なモンである。  さてさてこれから3日間は、ただひたすら爆走の道のりである。日本地図がある人はお手元に置きながら読んでほしい。そうしないとわかんないヨ。

那智勝浦港接近! 入港です。結構ヒナビテルけどイイ。 コレで見納め「さんふらわーくろしお」
結構大きいでしょ?
>>> 補足
「山崎はるか」氏(その筋では有名な人^^; どの筋だ??)
のページにて船内の様子などがかかれています。>覗いてみる!

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