★ 本日のお宿は?どーしよう

 さぁ目的地に着いた、どーしよう。寝床の確保である。宿の確保など絶対に事前にしない私である。(だって目的地も変更しちゃうから確保なんかできねーんだよ)勝手気ままな旅の強い見方といえば・・・そう、大きな駅には必ずある「観光協会」である。場所にもよるんだが「不人気地方・シーズンオフ・平日」の3好条件がそろっているココであれば、絶対に格安で宿は見つかるはずである。

 別に観光にきたわけではないので、「バイクが止められる・風呂と布団がある」条件で安い宿を探してもらうと、最初は「素泊まり5600円」の宿を薦められた。ん〜十分安い感じがするがマダマダ下があるはずである。新潟のビジネスホテルでも4500円というのがあったしなぁ〜。難色を示していると観光協会のおばちゃんも「設備より値段!」という希望を察知したらしく、「素泊まり4000円の宿はどーだい?」と切り出してきた。フム、そーこなくっちゃね。宿へ予約の電話をしてもらい、速攻で向かう。駅からは歩いていける距離である。

 さて、言われたとおりに宿に到着してみると、これが「大当たり」である。そーとーなボロ宿である(笑。好きな人はにはたまらないボロさ加減なのが、最高である(爆。鉄筋のビジネスホテルで築30年とかだと、趣もクソもないのであるが、ココは昭和30年代風の一般のお家を改造したような感じである(よくよく見ると民宿というより、下宿って感じ) バイクを止めているとエンジン音を聞きつけたのか、これまた人の良さを絵に描いたようなジイサマのお出迎えである、番頭さんのような丁寧すぎる礼儀正しさは無いが、客人を迎える気さくな態度がナイスな方である。玄関に入り、受付をする。時間的には既に19:30を回っていたが、宿泊客の気配は殆ど無く、静かな夜が過ごせそうである。

 帳場で前金4000円ポッキリを支払い(消費税・サービス料金なんて概念は無いらしい^^;)簡単な説明を受ける、「風呂は10時まで・門限無し・深夜の外出時はかぎを自分で管理(11時過ぎると寝てしまうらしい)、チェックアウトは適当に・早く出発するなら鍵だけ置いていけ」等々。風呂は入る人に合わせて沸かすらしいので、早速沸かしてもらう事にして、部屋へ案内された。

 部屋の中は、やはり期待通りであった、部屋の4隅の柱はすべて微妙にずれて真っ直ぐでないのは当然として(当然なのか?)タイル敷(昔のお風呂屋さんの壁みたいな感じ)の洗面台や、怪しげな掛け軸・日本絵等が私を出迎えてくれる。ところで、こんな感じで書くと、すざましく汚い宿を想像するかもしれないが誤解しないでほしい。決して「汚い宿」ではなくて、「非常に古い・とても情緒のある宿」なのである。掃除自体は行き届いていて、また所々のリフォーム跡(これまたオジイサンの手作業っぽいんだ)からも、きっとあのおじいさんは几帳面な人に違いない。

 怪しい宿屋巡りが好きな人にはお勧めのスポットである。宿の名前は「松〜」か「〜松」屋であったと思うのだが忘れてしまった。宿泊希望の人はJR鳥取駅内の観光協会で「オジイサンとオバアサンがやってる、激安和風旅館・下宿風」といえば分かってくれると思うのでぜひお試しアレ。

<左>
とっても怪しげな廊下・・・写真だと雰囲気がなかなか難しいカナ



<右>
とっても趣のある室内洗面所。柱がゆがんでいるように見えるのは
実際ホントに歪んでいるから。(実話) <死語 

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