★シュミレーション・ビラ撒きの日A

★現地への道

出発前にルートの確認をしたのだが、とりあえず東京駅まで行き、内房線に乗って木更津方面へ行けばよいらしい。本当は綿密にルートを確認してから出るのが普通だが、あまりに遠距離の場合は見切り発車する場合も多い。今回は直接青堀まで行く電車は無いようなので、木更津の先は出たとこ勝負ってコトになる。予想時間は約90分てとこかな?

とりあえずむちゃくちゃ遠いことだけは分かったので、こんなときは会社前のコンビニで朝飯を買い込む。移動中に朝飯をすますのだが、電車の中で飯を食うのははじめは勇気がいる。
はっきし言って、電車の中でものを食べるのは高校生か小学生しかいないので、いい大人がむしゃむしゃ飲食するのは世間様に顔向けできないほど恥ずかしいのだが、移動時間の有効利用という見方をすればニューヨークのバリバリビジネスマンと同じなのではないか? などと勝手に理由付けをして、途中からは完全に開き直っていた。
まぁ千葉、埼玉方面に遠征する場合は電車がボックスシートなので弁当を広げていても、端から見たらハイキングに見えないこともありませんが。まぁ私は京浜東北線のベンチシートでも平気で食べてましたけどね・・・。
ちなみに本日の朝飯はおにぎり3つとビタミンパーラー350ml瓶一本。あまり匂いのきついものはさけてるのが吉。

今日はコンビニ弁当であったが普段時間に余裕のあるときは銀座の(小さい方の)マックまで行き、ぎりぎり10時前に入店できたらホットケーキセットを頼むのが普通。蜂蜜べっとりの薄っぺらなホットケーキは肉体労働者の強い見方だ。

買い込んだ飯を片手に丸の内線経由で東京駅へ到着、内房線(京葉線)のホームに向かう。何度来てもここのホームは遠い、どうにかならんもんかねJRさんよ!同じ東京駅と名前が付いている割には1駅分くらい歩かせて何ともおもわんのか?
階段を下り続け、動く廊下を500Mほど駆け抜けてようやくホーム着、時間をみると次の電車まで15分ほどある、とりあえず座って飯を食ってしまおうと電車に向かうが、視界の片隅に売店に並んでいる磯部餅が入ってきてしまった。ん〜餅には弱いんだよね俺、結局2個ほど買い込み電車に乗り込む。遠距離電車のホーム売店はどうしてこう、旅人の心を揺るがすアイテムが並んでいるのだろう。

なんだかんだで、出発時間、アナウンスが妙に寂しい感じ、遠距離列車、人の心を遠くへ運ぶ気合い満点のアナウンスがとってもナイス。地下ホームからの出発なので何駅かは地下を走るのだが、途中から地上にでる、朝日がまぶしいが、さっさと飯をすまして寝に入る。睡眠のお供は当然ラジオ、千葉方面に向かうので78.0Khz、BAY-FMにチャンネルを合わせ目を閉じる。

「木更津ぅ〜」

ようやく木更津到着、ここから更に乗り換えて奥地へ進むわけだ。時刻表を確認してみると、40分待ち・・・。なんたるコトだ! いくら単線でもこれはないんじゃないの?などと怒ってみたところでどうしょもない。大人しくホームでぼーっとしてみるが、よくよく見るとあっちのベンチに同じような格好をした奴を発見。同じ班の撒き子さんだ、ホホホ、速攻で寄っていき、雑談に耽ることにした。

彼の年は私と同じくらい、入社は私より後だが結構長く続いている。辺境まで飛ばされてきたところを見ると成績も良いのだろう。実は彼は役者志望のナイスガイで、お約束の通り、お金には大変困っていて、普段はバイトに明け暮れる毎日らしい。曜日的に拘束されず、一気に稼げる仕事と言うことでビラ撒きをしているとのこと。私は劇団といっても、「第三舞台」「キャラメルボックス」程度(しかも名前だけ・・・)しか知らない普通人なので、あんまり話は理解できなかったが、夢に燃える心意気だけは伝わってきた。ん〜燃える人との会話は気分がいいね。

★やっとこ到着

なんだかんだでようやく正午をかなりすぎて到着、ん〜普段なら早ければ500枚は軽くクリアーしている時間だ。駅を降りてロータリーをぐるっと見回す。とりあえず見た感じは糞田舎的な感じはしないので、自転車を使うことを考えずに撒きに入ってみよう。
町の感じは古くからある港町の駅前がちょっときれいになった感じ、コンビニもあるが、7-11でなくて、ヤマザキデイリーストアなのが地方臭くてグー。駅前を出るとすぐに古びた国道にでる、電車と平行して走っている国道だが、ここら辺迄来ると町並みが古い感じになる。そして国道を越え、海に向かうにつれて、埋め立てられ、区画整理された町並みとなる。ただ、道の整備の方が先に進んでいるようで、きれいな区画の中にポツンポツンと建物がある感じ。さらにそれを越えると海岸沿いに火力発電所、港、工場が建ち並ぶエリアになる。

こういった遠征では、班長も現地を見ていないことが殆どで、エリア設定も本人任せの部分が多いのが普通。大きな道、川、行政境界線(県境、市境、町境)、線路などで大体のエリアは区切るが、物件がありそうならはみ出しOK、逆になさそうなら行かなくてよいと言った感じ。経験に基づいて国道沿いに撒き始める、下見をかねて歩き始める。

ないね・・・全然ないね・・・全くない・・・これははっきし言って新潟より少ないかも・・・結局この予想は大当たりなのであった^^

★ここで物件が少ないときに行うお約束を二つ。

@ 手持ちのビラを1000枚隠す

今回は2000枚&求人ビラ無しなので、元々ずいぶん荷物は軽いのだが、それでもビラが減らないと移動がきつい。よって、絶対に人に見つからないような場所にビラを隠すことで機動性を300%アップさせる。「確実に」見つからないと言うのがミソで、過去においては住人に隠しビラが発見され→警察通報→続行不可、となった例もあるので細心の注意を払い隠し場所を決める。アパートの水道メーター内、LPガス室なんかがナイスなのだが、今回は電車の踏切の裏に隠してみた。雨が降っても大丈夫なようにビニールで2重に包み、上にはカモフラージュで木の枝をかぶせる、まぁこれで大丈夫でしょう。手元の1000枚が無くなったら取りにくる訳だが、結局その必要は無かった・・・詳しくは後述。

Aチャリンコ調達

田舎と分かったら絶対に必要なのがチャリ。今回は道ばたの林の中から発見。状態は良好、おそらく地元の厨房どもがギッたチャリンコを乗り捨てていったと思われる。ありがたく貸していただきましょう。人にとって必要であるモノは、絶対に見つけてやろうと思うと何故か見つかるのでとても不思議。人間の思考は神様に通じるらしい、ありがたや・・・。

つづく

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